建築史家・建築探偵による飄々とした語り口で案内されるのは日本の「美術館」
取り上げられているのは、神奈川県立近代美術館
国立西洋美術館
碌山美術館
大和文華館
大原美術館
熊本県立美術館
渋谷区松涛美術館
谷村美術館
伊豆の長八美術館
ハラミュージアムアーク ほかの27館。
そろって曲者美術館揃いで、なぜ、建築家、設計者はこの美術館の形を、アプローチをこんな風にしたのだろうか? 時に疑問を提示しながら、素材感を紹介し、ここのこの素材のこういう使い方は凄い! と解き明かしてゆく一冊。
本書の刊行後に惜しまれながら閉館した美術館も幾つか収録されている。「建築」視点で見てゆくと、建てられている場所も、そしてなにより箱がおもしろいと思う。もちろん中身の展示企画、各地域にある美術館(野外エリアなど)が一体どのように地域にコミットしているのか。文化的側面も大切だけれどそういったことは殆ど触れずに、ひたすらに美術館というテーマ建築をエンタテイメントとして楽しみながら、そこかしこで建築家はどのような狙いで建てたのかを折りに触れて問いかけながら、答えを読者に向けて提示してゆく。
そんな風に「美術館」の箱を注視し、思想と背景を味わいつくす旅の本。
かっちりした硬質な写真を見ていると、行ったことのある美術館(個性派美術館への旅の取材などで)、あぁ、もぅココはなくなったんだよなぁと思わず懐かしくなるような美術館。
収録されている写真を見て、那須の広重美術館(隈 研吾)なども再訪したくなった。
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| 藤森照信の特選 美術館三昧 TOTO出版 |

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